かつて北海道で、73年のオイルショック以降灯油代を節約するため、

北欧やカナダ、北米の断熱技術を導入し、

断熱性能を向上させようとグラスウール断熱材を

壁の厚さ100㎜いっぱいに詰め込んだ住宅を競ってつくりました。

こうして建てられた住宅は壁の中の通気性を失った結果、

木材腐朽菌(ナミダタケ)が大量に発生し、建築後数年で土台が腐り、

床が落ちる家が続出すると言った過ちを犯し、

断熱工法の欠陥からくる壁内結露による木材腐朽が大きな社会問題となった。

北海道の建築会社と消費者は断熱材の怖さを知り、壁内結露を防ぐには、

水や空気を通さない板状断熱材、ポリスチレンホームやフェノールフォームなど

を使う外断熱工法が最も確実、安価なグラスウールやロックウールなどの

繊維系断熱材を入れる一般工法(内断熱工法)なら防湿気密シートを

内側にきちんと貼れば防げることを学習した。

しかし防湿気密シートをきちんと貼れる建築会社は関東以西では

むしろ例外と言われるほど断熱施工には無頓着、

防湿気密施工が不十分な関東以西で、

これまで問題が起きなかったのは断熱材が50㎜程度で十分だったから、

と言う専門家の意見は一致する。

関東以西でも政府の新エネルギー基準制定を境に

50㎜から100㎜の断熱材に移行し、

北海道の経験が生かされないまま気密・防湿施工が不十分のまま

断熱材を壁内いっぱいに詰め込む施工が多く見られます。

親指と人差し指を丸めた程度の隙間でも、そこから入る湿気は、

なんと30ℓもの結露水を発生させると言われています。

これでは関東以西でも、北海道の二の舞を踏むことになりかねません。