うっとおしい梅雨は、カビにとっては大好きな季節です。

カビ発生する条件は、(1)カビの胞子があること、(2) カビの成長を許す環境条件であるごと

(例えば栄養分、酸素、適当な温度、湿度) 、(3)その環 境が持続する、つまり成長するのに

十分な時間があることです。雨が続き、空気が湿る梅雨時は、この3つの条件を

すべて満たしてしまい、カビが発生しやすくなります。

住居の中のカビ発生を防ぐためには、水を使う所と使わない所に

分けて対策を行いましょう。

1 水を使う場所でのカビ対策

栄養源になるものを取り除くこと、水分を断ち切る。(水に濡れたらこまめに試取る、

水蒸気を追い出す)こと、そして、カビの量を減らすことです。

付近の流し台には食べ物や汁の飛沫、浴室にはアカや石 鹸カスが付着します。

いずれもカビにとっては栄養源になりやすい有機物で、量が多いほどカビが早く育ちます。

できるだけ早く取り除きましよう。濡れた状態が長く続くほどカビは繁殖しやすくなりまので、

拭きとれる箇所はなるべく拭き取って水を残さないことが大切です。

住宅などの浴室などは、タオルで水分を拭取ってから換気扇を回すと

早く乾燥してカビが生えにくくなります。

2 水を使用しない場所でのカビ対策

水を使用しない居住スペースと収納スペースでは湿気のコントロールが効果的です。

こうした場所にはもともと水がありませんので、カビが育つために必要な水分は

空気が供給します。夏は空気中に含まれる水分 も多く、換気しても室内の水分量を

減らすことが困難です。クーラーは、室温を低下させると共に除湿もし ますから、

温度も、湿度も高い時期にはクーラーの使用が効果的です。収納スペースで押入れの

湿気を取る 小物がいろいろありますが、湿度をコントロールする手段としては

あまりお勧めできません。

天気のいい日は、両側の窓を開け、空気の通り道を作りましよう。

また、掃除をこまめにすることも大切。 ホコリがたまると水分に付着し、

カビが発生しやすくなります。

温度計や湿度計を部屋に置いて常に温湿度をチェックしてみる必要があります。

梅雨時は、除湿・換気・ 掃除に努め、健康で快適な住まいで過ごしましょう。