今では、上司や親戚・取引先に贈り物を送るという、まったく同じ事するようになった

お中元とお歳暮・・・

しかし、皆さんお察しの通り、この二つ・・・由来・起源となると、

まったく異なる物なのです。

お歳暮は、お正月にやってくる神様にお供えするお供え物として始まったのが、

その起源なのです。

暮れになると、どこの家でもお正月を迎える準備を始めます。

この「お正月を迎える」「お正月の準備をする」という行為・・・

今では、ほとんどの人が「新しい年を迎える」と解釈しておられるでしょうが、

本来、これらの準備は、単に年を迎えるのではなく、

「新しい年とともにやって来る神様をお迎えする」のです。

鏡餅やお神酒など、これらはすべて、神様にお供えする供え物。

そんなお供え物の一品を、子供から親へ・・・

あるいは、分家から本家へ・・・

と、神様を迎えるお家へ送って、「これもお供えしてね」というのがお歳暮だったのです。

ですから、最初に書いたように、お歳暮を送るのは、12月31日の大晦日で、

鮭やブリといったなまぐさ物や、お餅などの食品を送る・・・というのが定番でした。

では、お正月にやって来る神様とは、どんな神様なんでしょうか?

それは、「年神(としがみ)」と呼ばれる神様で、新年にあたって人々に

幸福をもたらしてくれる神様です。

「歳徳(としとく)様」「御歳(おとし)様」などど呼ぶ地方もあるそうです。

迎える準備としては、まず、年棚(としだな)という年神様専用の祭壇を、

その年の吉方(その年に神様がやって来る方角=恵方というヤツです)に向けて設置します。

この祭壇は、まれに、常設の神棚を使う場合もありましたが、本来は毎年造り変える物・・・

そう、この年神様は、またお帰りになるので、その時に片付けるのが正式なのです。

そして、そこに、注連縄(しめなわ)を張り、灯明をつけてお餅やお酒をお供えします。

お歳暮にいただいた品は、この時に、いっしょにお供えするのです。

注連縄というのは、「占縄」「七五三縄」「標縄」とも表記され、神聖な神の領域を作る・・・

つまり結界を作る道具です。

もちろん、神聖な神様の居場所を作り出すだけではなく、しめ縄には「内を守り、外を払う」作用がある・・・

つまり、その部分には「魔物が通れない」という事なので、

玄関に飾り、「悪を家の中に入れない」ようにするのです。

最近は神棚の無いお家も多くなりましたが、そういったお家では、玄関や車に着ける

「しめ飾り」で結界を張って、「鏡餅」が年棚の代わりをしていると言えるでしょう。

また、神様が宿る「依り代(よりしろ)」として、常緑樹を備え付けます。

これには、松、榊、栗、椿、椎などを使います。

これが、「門松」の原型ですね。