木は燃えると表面から炭化し、この炭化層は、

それ以上燃え上がる事を抑える働きをします。

この炭化層のお陰で木は内部に熱を伝えにくい性質を持ち、

表面からゆっくりと燃えていきます。

木の燃える速度は1分間に0.6㎜から0.8㎜で、

30分で18㎜~24㎜程度しか燃えません。

木が燃料として優れているのはこの燃える速度が遅いため

長時間火種が残り炭化した状態でゆっくり燃え続けるからです。

木造の建物の構造材が強度を落とし、

崩れ落ちるまでには相当の時間がかかります。

熱伝導率の高い鉄は熱変形で急激な強度低下を引き起こす事から、

鉄骨造の建物は火災の火が廻ると同時に構造材の強度が低下し、

建物の重量を支えきれず変形し崩れ落ちます。

同じ木で作る建物も2×4工法や木質パネル工法の建物は

3.8×8.9程度の細い材料を主体構造材とし構築する事から、

柱や梁で支える木造軸組工法の建物に比べれば、

より速く燃え落ちる事になります。